どこかに置き忘れてきてしまったもの

江戸時代から明治にかけて日本を訪れた外国人が一様に驚いた日本人の美意識。
小さな物へも装飾がほどこされ、浮世絵や着物に代表される色使いや構図、繊細な職人の手で作られる品物は、
世界の名だたる芸術家も虜にした。美しかった町並みは、街全体が庭園と称されるほどだった。いつからなのか、大切なものを、
どこかに置き忘れてきてしまった私たち。歴史をふりかえれば進む道が見えてくる。